第2話「“話される会社”って、どうやって作るんですか?」

ニシ「イタルさん、昨日の話……ちょっと考えたんですよ」
朝の光が差し込む畳の部屋。
ニシオカさんがちゃぶ台にスマホを置き、ぽつりと話しかけた。
ニシ「“他人に語ってもらう空気をつくる”って、PRの本質だって、AIちゃん言ってましたよね」
イタ「言うてましたなぁ。せやけど、それってどうやって作るもんなんですやろかね」
イタルさんは作務衣姿で、湯呑を両手に持ち、ほわんと湯気の上がるお茶を見つめながらつぶやく。
ニシ「たとえばうちの会社。やってることはようけあるけど、話したくなるって……どれやろ?」
AIちゃん「それはね!」
ぱっと声が割って入ったかと思うと、またもちゃぶ台の上にぴょんと飛び乗ってきたのは、AIちゃん。
AIちゃん「“話される会社”ってのは、“話したくなる体験”をちゃんと届けてる会社のことなんだよ!」
ニシ「体験、ですか?」
AIちゃん「そう!思わず“聞いて聞いて!”ってなるような、誰かに伝えたくなるような出来事」
AIちゃんは手を腰に当て、ドヤ顔で言い放つ。
イタ「それって……感動ですか?」
AIちゃん「そうとも言えるし、感動じゃなくても“あ、うちの会社らしいな”って思う瞬間だっていいんだよ。たとえば社内で誰かが自然に誰かを助けてたとか、小さな工夫があったとか、そういうの!」
ニシ「なるほど……」
AIちゃん「それを見た誰かが“今日会社でこんなことがあってな”って、家族にしゃべる。友だちにLINEで話す。Twitterでつぶやく。そうやって“話される空気”が、ちょっとずつ広がっていくの」
ニシオカさんは、腕を組んでうなずいた。
ニシ「つまり、“話される”っていうのは、誰かが“これは伝えたいな”って感じるかどうか、なんですね」
AIちゃん「そう。“誰かの語りたくなる気持ち”を生むっていうのが、PRの第一歩なんだよ!」
イタルさんはお茶をひとくち飲みながら、にこっと笑う。
イタ「そう思うと、うち、もうちょい“ええこと”起きてますよねぇ。せやけど、それが“伝わってない”ってことなんやなぁ……」
AIちゃんの今日のまとめ:
「“話される会社”は、“話したくなる体験”をちゃんと届けてる会社なんだよ!」

▶第3話「ストーリーって、誰のために語るんでしょう?」
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