その「問い」はアサカイで生まれた

ある朝のアサカイで、「防災」に関する記事がアサカイリーダーより共有されました。

確かあれは「東海・東南海地震に対して、近辺に住んでいる皆さんは何か対策をされていますか?」

という問いだったと思います。

ん?じゃあオフィスが東海地方にあるの?というとそうではなく、

私たちは出社を前提としないフルリモート、”コーラルワーク”をしているため、東海・東南海地震の影響範囲に住んでいるメンバーもいるのです。

あるメンバーは「家を建てる際に考慮したこと」を共有し、

あるメンバーは「防災備品やリュックを備えていること」を共有するなど

各々準備していることを発表していた時、あるメンバーがぼそっと

「防災リュックを買おうと思ったけど結構高くてまだ買えていない」

と話したことから、シュワッチさんが

 

「それはあかん。会社として準備してください。今すぐ」

 

と号令をかけ、防災リュック配りプロジェクトが発足したのです。

コーラルワークにおける「防災備品」をどう捉えるか

遅ればせながら自己紹介を。

こうやって書いている私はGeneralAffairs(総務)の人で、Daiという会社で日々思考しながら

総務労務的採用的なもろもろを仕事としています。

今回の出来事について一言で「防災リュックを手配する」と言っても

  • どのレベルのものを?
  • 何を想定して?
  • 防災リュックを配る意味って?

など整理しながら進めていきました。

その途中でBカートセールスチームのメンバーから

「Bカートの利用者さんに防災備品を扱っておられる会社があるから、そこに声を掛けてみるのはどうだろう?」

とアイデアをもらい、自社サービスとの関連性も意味に加え、選定を進めました。

また今回は

巨大地震や災害が起こった際など、自宅から避難しなければならない状況になった場合、Daiの多様なメンバーが”体育館”など複数人が集まる場所で一晩過ごせるかどうか

という想定のもと、

  • Bカートの利用者様からの購入
  • その他ネットからの購入

と手段と種類を選択できるようにしたうえで、メンバーに選んでもらう、という方法をとりました。

備える=信頼するということ

今回のプロジェクトでは「会社として社員を守る」というメッセージが込められています。

でも同時に「社員を信じて任せる」というスタンスでもあります。

備品は会社が用意しますが、それをどう使い、どう周囲と共有するかは本人次第。

つまりこれは「管理」ではなく「信頼」ベースの防災です。

だからこそ、メンバーは会社からの信頼を受け取ると同時に、誰かを守る行動に移す力も受け取るのかもしれません。

社会とのつながりを考える

「個」が尊重される社会となり、その影響か「災害対策は個人の責任」とされている部分もあります。

でも、私たちそれだけとは思いません。

むしろ、働く場所が家になることで、家庭・地域・企業のつながりが曖昧になる今こそ、企業の姿勢が問われるのでは?と考えます。

”コーラルワーク”をしている私たちが、災害時に地域で動ける人材となりうること

そんなメンバーに会社が備品を送ることで、例えば「家の備品はどうか」「学校や公民館など、自分が暮らす地域ではどうか」など、地域社会に視点を移す、行動するといった次の行動が生まれる可能性もあります。

これからの「はたらき方」と「備え方」

はたらき方が変われば備え方も変わる。

今回のプロジェクトはコーラルワークと社会との関係性を探る試みでもある、と考えています。

「会社からもらった防災セットが家族の安心につながった」

「今回のことをきっかけに、地域の防災活動にも参加してみた」

そんな声が近い将来届くことを想像して、これからも

会社として、離れていてもどう守り合えるか社会にその動きを波及できるか

を問い続けます。