「BtoBでECやるならBカートと聞いたので…」

今となっては、お問い合わせいただくお客様の多くからこのお言葉をいただくようになりましたが、そうなるまでには色々な紆余曲折があったんです。

そんな紆余曲折のなかでもこの記事では、Bカートセールスチームが「セルフサーブ型」を支える今のスタイルに至った歴史をお伝えします。

セルフサーブ型って?

Bカートはセルフサーブ型のサービスとして提供しています。セルフサーブとは、顧客自身が製品を理解/検討し、営業担当との対人のコミュニケーションもなくサービスを利用できる提供形式のことで、Bカートのお客さまには無料トライアルを通じてご利用の検討を進めていただいています。

セルフサーブのイメージ図

セルフサーブ型のサービス

しかしながら、Bカートの提供を始めた当初からこのスタイルをとっていたわけではありません。

Bカートの歴史

セールスの変遷については、まずDaiの事業の歴史からご紹介します。Bカートが今のカタチで提供をはじめた2012年よりもっと昔、会社が設立された1994年当初は株式会社大出版社という名で出版業を営んでいました。そこから90年代のインターネットの隆盛により、取引先である卸売事業者さまからホームページ制作を請け負うようになりました。2000年代からネット通販の波にのり、卸売のための業務システムを受託開発し始めたことが今のBカートにつながっています。

Bカートはもともと出版業から始まっている

株式会社Daiの歴史

 

また出版業を行っていた当時は、さまざまな商材の卸売事業者が掲載されている年刊情報誌「ザ・バイヤー」を主力商品として、B2Bの業界のネットワークを広げていたのです。(現在は休刊)

2013年発行の仕入れ情報誌 「ザ・バイヤー」

セールスのはじまり

2012年4月、SaaS型のカートシステムとしてBカートをリリースしました。受託開発によって蓄積したノウハウをもとに製品化したことで、「ザ・バイヤー」で広げたお取引先さまという顧客基盤や別事業の財務基盤のおかげで新規事業ながらBカートをご利用いただく企業さまを得ることができました。

とはいえ、リリース当時はEコマース領域においてB2B専用のソリューションはなく、販売手法において手本となるものがなにもない状況※でした。

※参考:メイクショップBtoBオプションは2013年、EC Cube B2Bは2014年にリリース。

契約いただいても活用されない

そんな先駆けのような製品でありながら、弊社では顧客の声を集めて製品化したからBカートは役に立つに違いないし、Bカートに興味をもったお客さまより問い合わせいただいてから商談を行っていたこともあり、お客さまにはBカートを利用するべきという強気のスタンスで押し売りのような販売に終始してしまっていました。

そのような手法にこだわっていたせいか、Bカートをご契約いただいたお客さまのご利用状況を後々お伺いしてみると、私たちが想定しているような効果を出せていないことが見えてきました。そしてついに解約されるお客さまが出てきてしまったのです。

そのお客さまへ解約の経緯をお伺いすると、「Bカートさんのせいではなく、こちらの問題なんです」といった声が多数を占めました。

中小企業の成果を支えてこそ

解約の経緯を知った私たちは、お客さまの背中を押すような良い言葉だけ伝えて販売するのではなく、Bカートをご利用いただくからにはお客さまの事業の成果に貢献しなければならないことを改めて強く感じていました。その根底にはB2BにおけるECはこれから先、中小企業の事業発展には不可欠と信じ、広めるべきだという考えがあったからでした。

ビジョンを広める

今でこそ2017年に日本でリリースされたAmazonビジネスによって、B2BでもECが通用することが知れ渡りましたが、それまでは「B2B」と「EC」を結びつけてお客さまにご理解いただくのは大変困難な日本の商取引の実態がありました。そのような背景から、私たちはBカートのリリース直後からセミナー活動をおこなってきましたが、お話してきた内容は「サービス紹介」ではなく「BtoB EC」の必要性や認知度をあげるといったものでした。

東京ビッグサイトで行われたEコマースフェアでの公演の様子

根深い社内の課題

セミナー活動を通して、B2B ECに興味を持っていただくお客さまのご事情を深堀りしていくと、顧客の社内体制や販売先との関係など、Bカートが提供する機能そのものよりも、それを運用するうえでの社内の課題がECの実践に影響していることが分かってきました。

しかしながらお客さますべてに対して、限られたセールスメンバーで上記の課題を個別に解決していくのは困難というのがそのときの現状でした。

流通の標準をあげる

目の前のお客さまの課題がみえているうえで、今後Bカートのチームはどうしていくべきなのか。当然、個別に解決していけるだけの人員の増強を行い、自社でコンサルティングチームを立ち上げるという方法もありました。

しかし、私たちの事業目的である「流通の標準をあげる」ためには、価格を抑えつつより多くの企業にBカートをご利用いただく体制を築く必要がありました。

無料トライアルとパートナープログラム

そこで強化しはじめたのが無料トライアルパートナープログラムでした。

これまでの法人向けのソフトウェアは、納品されるまで実際に使ってみることができないというのが当たり前でしたが、SaaSが普及した現在では無料トライアルを利用して契約前に製品の検討を行うことが主流となっています。

無料トライアルの画面イメージ

無料トライアル

そういった時流も追い風となり、無料トライアルやカスタマーサポート対応により契約後の「こんなつもりじゃなかった」をなくし、いまでは非常に高い契約継続率でご利用いただいています。

パートナープログラムは当社だけでは対応の難しいお客さまの社内課題の解決や、ECサイト立ち上げと活用における伴走をしていただけるパートナーの方々と協力することで、お客さまに幅広い解決策をご提案できる体制の構築をすすめています。

と、このような体制によってセルフサーブの形が出来上がっていきました。

セルフサーブでのセールスの役割

冒頭でお伝えしたとおりセルフサーブ型では営業担当との対面のコミュニケーションを前提としないのですが、ではBカートセールスチームはなにをしているのでしょうか?

それについて詳しくは別の記事で紹介していますのでぜひご覧になってください。

そしてぜひ私たちと一緒にB2B ECを盛り上げていきましょう!

そんな当社では現在、絶賛新メンバーを募集中です。募集記事を公開してますので少しでも興味を持たれた方はぜひご連絡ください!